放射線科

冠動脈CTのご案内

2015/04/23 

これまで、狭心症や心筋梗塞といった、いわゆる「虚血性心疾患」の最終診断には、心臓カテーテル検査が施行されてきました。この検査は手や足の動脈からカテーテルといわれる細い管を血管内に挿入し、X線で確認しながら心臓の血管(冠動脈)に造影剤といわれる薬物を注入することで、血管の狭窄の有無や程度、部位を調べる検査です。
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この検査は日本でも広く普及しています。基本的には合併症の危険の極めて少ない検査ではありますが、動脈の中にカテーテルを挿入することの危険性や、検査後の止血(静脈と違い動脈ですから、数時間圧迫しないと血がとまらない)などの問題もあり、安易に施行すべき検査ではありませんでした。
 近年、画像診断技術の進歩により、こうした心臓カテーテル検査と同様の情報をCTスキャンにて得ることができるようになりました。それが当院にて採用している64列マルチスライスCTです。(GEヘルスケアジャパン社製64列マルチスライスCT)
 このマルチスライスCTは従来のCTと異なり、1回転の撮影で64枚の断面の画像を得ることができます。当初4列から始まった多列化は8列、16列と進み、2004年には64列のマルチスライスCTが登場し、広範囲の高速撮影とデータ収集が可能であることから、心臓領域での応用が本格的に始まりました。
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冠動脈 CT撮影には 心臓カテーテル検査と同様に造影剤を要しますので、造影剤アレルギーのある方には施行できませんが、注入は静脈からで、カテーテルの挿入もなく、いわゆる「普通のCT検査」と何ら変わりはなく外来で短時間で検査し、すぐにご帰宅いただけます。また、静脈からの注射のみなので数分間の止血で済みます。
 この検査方法の登場で、これまでカテーテル検査をためらっていた患者さまにも、安全にすばやく冠動脈の検査が施行できるようになりました。歩行や階段昇降の際に胸の圧迫感を感じるなど、心臓の病気が気になる方は是非、ご相談ください。
 なお、不整脈があると画像が正確に撮影できない場合があります。詳しくは担当医にお尋ねください。